人気のオーダーメイドデザイン ギメルリングをご紹介
renriでは、決まったデザインは一つもなく、いらっしゃったご夫婦のお好みやこだわりを詰め込んで制作するオーダーメイドの結婚指輪や婚約指輪をお勧めしております。
通常の既製品のブランドやショップでは、いくつかあるデザインからサイズやある程度のオプション(内側への刻印など)を選んでいきますが、それでは他のカップルとかぶってしまうこともしばしばです。
そこでrenriでは、素材やデザイン、指輪の幅、仕上げ方法、オプションなどを多数ご用意して、無限大の事例となるようご案内しております。時には多すぎるデザイン例に、迷ってしまわれる方もいらっしゃいますが、じっくりと丁寧にデザイナーがヒヤリングして二人の要望をデザイン画に起こしますので、イメージしていただきやすくなっています。
それではそんなオーダーメイドの事例の中でも、最もこだわりが強く、選択肢の多い「ギメルリング」について、今回はご紹介いたします。
以前にもギメルリングのデザインについては、いくつか記事を書いておりますが、今回は制作事例も踏まえてあらためてたくさんご案内できればと思います。
目次
ギメルリングとは
ギメルリングは、「Gimmel(ギメル)」や「Gemini(ジェミニ)」、または「ゲルメス」{(※スペルがわかりません)といったラテン語で「双子」を意味する言葉から名付けられました。
なぜ双子かというと、まったく同じ形状をした指輪が互いにぴったりと重なり合うことで一つの指輪になるからです。
16~17世紀の中世ヨーロッパにて、最も流行した結婚指輪とされ、特にドイツの宗教学者のマルチン・ルターとカテリーヌ・ボーラの結婚の際に制作されたギメルリングがその後の流行に火をつけたとされています。
ちなみにその指輪の内側にはラテン語で「神の結び給うもの、何人も解くことあらず」というメッセージが刻まれていたそうです。
とても素敵でお洒落ですね。
日本においては、明治時代より西洋文化が導入され、結婚指輪の習慣が定着してきた大正時代において、デザインのひとつとして販売されることがあったようです。
一見すると変わった指輪で、新しいデザインのように感じますが、その歴史は古くからあったものです。
その後現代においても、その価値が見直され、様々のデザインで制作されるようになりました。
◆かつて制作されていた様々なデザインのギメルリング
画像引用 「THE RINGS」
ギメルリングのデザインはその他にもフェデリングやメメントモリの要素を踏まえた指輪としても取り入れられていきます。
フェデリングとは、二つの手が握手をするような構造で作られたデザインをそう呼びます。そこにギメルリングのような2本の指輪が離れず重なる合うように、当時の金細工職人の技術を結集させたような、超絶技巧によって生み出された指輪たちは、アンティークとして個人のコレクションや博物館でも展示されることもしばしばです。
画像引用 「THE RINGS」
また、メメントモリとは中世ヨーロッパにて広まった思想のことで、そこには「死を恐れず、人生を謳歌しよう」といったような意味合いが込められております。
※詳しく説明するとまたちょっと違うのですが、今回はギメルリングの紹介ですので割愛させていただきます。
主にドクロや骸骨といったものをモチーフにした意匠の指輪で、一見するとおどろおどろしい印象もありますが、当時はこういったものをギメルリングとして仕立てて、結婚の際に贈ったこともあったようです。
画像引用 「THE RINGS」
現代の感覚からすると、デザインが華美で、結婚指輪には少し向かないかもしれませんが、ファッションジュエリーとしてはとてもお洒落かもしれませんね。
◆現代的なシンプルなデザインのギメルリング
現代では結婚指輪として、2本の指輪が重なったときに、通常の指輪のように見える比較的シンプルなデザインのギメルリングが代表と言えるでしょう。
制作されるギメルリングとしての結婚指輪はこのようなタイプがrenriにおいても多いです。
現代では結婚指輪は儀式的な意味合いよりも、より日常に馴染んだライフスタイルアイテムの一部としての認識もある為、着け心地などにも配慮したデザインのほうが好まれる傾向にあるかと思います。
その中でも仕上げ方法やテクスチャーを変えることで密やかなこだわりを表現できるのが、ギメルリングの特徴といえるでしょう。
また、シンプルながらも2本の素材を変えて、コンビカラーにすることで華やかな印象を持たせることも可能です
renriで制作したギメルリングの多くも比較的に装飾過多ではないデザインが多いですが、たくさんの選択肢よりお選びいただいたこだわりが詰まった唯一無二の結婚指輪となっております。
それでは次に、ギメルリングで選べるオプションなどの要素についてご紹介させていただきます。
選べる要素
renriでご制作できるギメルリングは様々な要素をお選びいただき構成され、完成します。
そのいくつかの要素を説明させていただきます。
1.素材や幅について
素材はプラチナ、イエローゴールド、ピンクゴールド、グリーンゴールド、ホワイトゴールド、グレイゴールドの6種類から選べます。
単一の素材で1本のギメルリングにされる場合もありますが、renriではコンビカラーでギメルリングにすることの方が多いですね。
イエローとピンクといったカラーゴールド同士での組合せは華やかな印象に、プラチナとホワイトゴールドのグレートーンでの組合せですとシックな印象になります。
最も多いのがプラチナとカラーゴールドの組み合わせです。
また、リングの幅もお選びいただけるのがrenriのギメルリングの特徴です。
最も細い2.5㎜幅から3㎜幅、3.5㎜幅、4㎜幅まで制作したことがあります。
それ以上の幅は経験はないですが制作可能です。
ただ、2.5㎜幅以下になると1本の指輪の幅が細くなりすぎて強度を保てないので、最も細い幅のものは2.5㎜幅となります。
2.仕上げ方法やテクスチャーについて
仕上げ方法は基本的につやとつや消しから選べます。
またプレーンな下地だけではなく、4種類のハンマーテクスチャーと2種の下地処理(サンドブラストとダイヤモンド仕上げ)から選べるので、2本の指輪をそれぞれ違った仕上げにするのも人気です。
特につやあり系の仕上げとつや消し系の仕上げの組み合わせは人気で、明暗のはっきりと分かれたコントラストが楽しめるが特徴です。
結婚指輪の場合はお揃いにされるご夫婦が多いですが、計4本分の仕上げやテクスチャーを選べることができるので、幾通りにもデザインを考えることができます。こだわりたい方にはぴったりなのがギメルリングのデザインですね。
3.形状について
指輪の断面形状は基本的には甲丸と平打ちの2種類から選んでいただけます。
甲丸では、指に馴染みがよく少し優しい印象に仕上がります。女性の方はこちらを選ばれる方が多いです。
一方、平打ちはカッチリとした印象に仕上がり、少しクールな雰囲気になります。
男性だとしっかりと、カッコ良い印象を希望される場合に平打ちをチョイスされることが多いです。
2本を合わせて、1本の指輪に見える形状がほとんどですが、1本ずつを甲丸型に仕上げて、それぞれ2本の指輪を重ね着けしたようなイメージになるようなアレンジも可能です。
4.石留めや印字などその他のオプション
指輪そのものの選べる要素に加え、石留めの追加や刻印についても選択肢を用意しております。
例えば、ダイヤモンドなどを指輪同士が重なる部分に彫留めを行うことで、煌びやかな仕上がりになります。
また指輪同士が接する内側側面にそれぞれの誕生石などをシークレットストーンとして配置するのも人気です。
刻印については基本的に指輪の内側側面へレーザー刻印することが多いです。
先ほどご紹介したマルチン・ルターのように、とっておきのメッセージを忍ばせるの素敵ですね。
二人にしか分からない愛の言葉を刻むことで、よりいっそう大切な指輪にすることができます。
制作方法について
ギメルリングの制作方法は、通常の指輪と違い大変複雑で手間もかかります。
現代的な工具や制作技術を取り入れることで、少しは効率的になった部分はありますが、最終的には人の手で仕上げるものなので、かなりの技術力を要するデザインといえるでしょう。
それではギメルリングの制作方法を簡単に紹介させていただきます。
※ギメルリングはその複雑な制作方法により、手作りコースでのご制作は承っておりません。
1 指輪の組立
2本の全く同じ形の指輪を用意します。
ねじられた部分がぴったりと合わさるように調整しているのですが、この時点で少しでも形状に狂いが生じると、隙間ができて不格好な仕上がりとなるので、細心の注意を払って作業します。
その後、片方の指を切断し、少しずらしてもう片方の指輪を差し込みます。
差し込んでから、切断した部分を溶接することで、それぞれの指輪が離れない知恵の輪のような形状となります。
その後隙間が出来ないように形状に注意しながらサイズの微調整を行い、ベースとなるギメルリングを完成させます。
2 指輪の仕上げ
ギメルリングのベースができたら、次に仕上げ作業に入ります。
通常の指輪の場合は全体が同じ仕上げ方法なので研磨などもしやすいのですが、ギメルリングの場合はそうはいきません。
それぞれの仕上げ方法が違ったり、素材すら違うことで1本ずつ仕上げることが求められます。
また、内側側面部分が存在することで、通常の指輪の倍以上の表面積を作業することとなります。
こういった部分でもギメルリングの仕上げには、通常の何倍もの手間がかかるといえるでしょう。
renriでもギメルリングを制作できる職人は限られており、その技術を習得するには長いジュエリー制作の経験を必要とします。
3 石留めなどオプション追加加工
指輪のベースが組み立てれ、仕上げが終わったら、石留めや刻印などのオプションを加えた最終仕上げとなります。
お客様のご要望にあうよう、指定の位置に決まった宝石をセッティングしたり、思い思いのメッセージを刻印したりします。
刻印に関しては,renriでは現在レーザー刻印によってメッセージを刻み込んでいますが、当時の中世ヨーロッパでは手彫りによってそれがなされていました。いずれはrenriでもご要望に応じて、手彫りメッセージを刻めるようにしていきたいと思っています。
最終の仕上げが入ることで、ギメルリングは他に類をみない結婚指輪として完成となります。
制作事例
それではこれまでに実際に制作してきた、お客様の結婚指輪の事例を紹介いたします。
いくもの事例があるのですが、全て掲載してしまうと多すぎるのでいくつか抜粋してご紹介いたします。
◆お好みを表現したギメルリング
男性はイエローゴールドを、女性はピンクゴールドと、それぞれプラチナとのコンビカラーにしたギメルリングです。
それぞれにプラチナ部分にダイヤモンドを彫留めし、同じテクスチャーを入れることでお揃い感を演出しています。
ゴールド部分はすっきりとプレーンのつや仕上げにすることで、よりカラーのコントラストを強調しています。
二人の「一生のものだから、好みを詰め込んだ指輪にしたい」という想いのこもった結婚指輪が完成しました。
◆二人を表現したようなギメルリング
ギメルリングでも華美さを求めずシンプルなイメージを希望される方もいらっしゃいます。
お二人はギメルリングのコンセプトに惹かれながらも、比較的すっきりとしたペア感を求めてのご制作となりました。
素材もコンビカラーではなく、グリーンゴールド一択で、仕上げはそれぞれサンドブラストとつやに仕上げております。
リングの幅と形状で、奥様が細身の甲丸型、旦那様がしっかりとしたボリュームの平打ち型で、身長差のあるお二人が並んでいるような表現になりました。
◆比翼の鳥をイメージしたギメルリング
比翼の鳥は、中国に古くから伝わる伝説上の生物で、雌雄それぞれが片目と片翼しかありません。
よって寄り添い協力しあいながらしか空を飛べないのですが、それでも力を合わせて生きていくその様が、仲睦まじく協力し合う夫婦になぞらえています。
お二人のご制作されたギメルリングにはそのような意味合いが込められており、左右一対となった翼をイメージしてギメルリングのデザインがなされています。
通常右上がりにねじれて重なる部分が、反転したおり、そこにスリットをいれることでさらに翼のイメージに近づけています。
そんな細かなデティールも表現できるのはオーダーメイドならではといえるでしょう。
お二人が力を合わせて、大きく羽ばたいていくその空を祝福したご結婚指輪が完成しました。
まとめ
いかがでしたか。
ひとくちにギメルリングといっても、renriのオーダーメイドだと様々な表現ができるので、他とは被ることのないデザインで結婚指輪
が完成します。
特にギメルリングはオーダーメイドの醍醐味がつまったデザインといえるでしょう。
その歴史やコンセプトに惹かれてお選びになる方も、デザインの豊富さや多種多様なバリエーションに興味を持って検討される方も、是非renriのアトリエに足をお運びくださいませ。
書いた人
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