結婚指輪に使われる金属元素と素材について
renriでご制作している結婚指輪、婚約指輪には、いわゆる貴金属と呼ばれる金属素材が使用されています。
一般的には、ゴールド、プラチナといった素材を良く耳にされるかと思いますが、その素材は単一の金属元素として扱われることなく、いくつかの金属元素が組み合わさった「合金」として指輪の素材となっています。
二つの金属からなる合金を二元合金と呼び、三つの金属元素からなる合金は三元合金と呼ばれます。
指輪で使われる合金はほとんどが三元合金ですが、まれに二元合金や四元合金もございます。
なぜ単一の金属元素でなく、合金にするのか?
それは単一金属だと、軟らかすぎて変形したり潰れてしまったりするからです。
「プラチナ」は硬いといったイメージを持たれている方も多いですが、単一ですとプラチナも純金と同じく非常に軟らかい素材です。プラチナ箔というものがあるほど軟らかく、かつ展延性をもった素材です。
そこで、別の金属元素を入れることで、硬度を持たせて、指輪として日常使いに耐えうるものとするのです。
これは、合金化することで金属元素の結晶にひずみを生じさせ、そのことで金属元素の転移がおこりにくくなり、機械的強度をあげることができるのです。少し専門的な説明となりましたが、基本的に金属は単一よりも合金化されたほうがより強度を上げることができるといえます。
また指輪の素材として金属を合金化させる理由は色味調整をすることでもあります。
指輪は一般的にはシルバーカラーと、ゴールドカラーの2をイメージされるかと思いますが、renriでは6種類の金属素材を用意しています。
プラチナと5種類の18金はそれぞれに特徴的な色味を持っております。
合金の比率や種類を調整することで、色味を調整できるといったメリットを生かし、お好みの指輪を制作していただく為、多くの選択肢をご用意しております。
このように金属を合金化させることで起こるメリットを生かし、指輪の素材は作られています。
以前にも指輪で使用される金属素材についてはご紹介しましたが、今回はそれではぞれぞれの金属について、より詳しくご紹介いたします。
目次
プラチナ
プラチナは、近年の日本では最も多く、結婚指輪や婚約指輪の素材として用いられています。
王道ともいえる指輪の素材で、renriでも4割近くの方がこのプラチナを選んでご制作されます。
少し青みがかった重厚感のあるシルバーカラーの色味が特徴で、適度の硬さと粘りを持っています。
磨けば、しっとりとした輝きを纏い、マット加工にすると雪のようなすっきりとした白さが映えます。
熱伝導率が低い素材なので、宝石などをが留まった状態でも部分的に火をかけられるので、溶接を伴うサイズ調整などにも適しています。
ちなみにrenriで使用しているプラチナはPT900です。
これは90%が金属元素であるPtで、残りの10%が別の金属元素で構成された三元合金です。
残りの2種類はPd(パラジウム)とRu(ルテニウム)で、それぞれ8%と2%の配合となります。
PtとPdのみのPt900はかつての結婚指輪には多くみられましたが、柔らかく変形がしやすいこともあり、最近ではこのRuという金属元素を配合している場合もございます。
Ruをいれると、硬度が増す効果があり、かつrenriでは金属の棒を叩いて鍛え、制作する鍛造製法をほとんどのデザインで採用しているので、とても丈夫な指輪が仕上がります。
ただ、Ruを多くしすぎると硬くなりすぎて、展延性が失われ脆くもなってしまうのでデザインや制作されたジュエリーの仕様意図によっても使い分けられています。
それではそれぞれの金属元素についても見ていきましょう。
◆Pt (プラチナ)
画像引用 「世界で一番美しい元素図鑑」
Ptは原子番号78の金属元素で、白金族元素のひとつです。
白金族元素にはその他にRu(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)、Os(オスミウム)、Ir(イリジウム)が存在しており、いずれも貴金属と称される、化学的に変化しにくく非常に希少な金属元素です。
後で説明するRuとPdもこの白金族元素ですね。
ジュエリーに使用されるPt900にはRuではなくIrを配合しているものもあったりします。
これもデザインなどによって使い分けられる場合があります。
日本語で白金と称される為、18金のホワイトゴールドと混同されがちですが、まったく別物です。
古くはエジプト時代よりジュエリーとしてわずかながら使用されてきたが、その高い融点のため、当時の技術でうまく扱えず、発見されても廃棄されてしまうといったこともあったようです。今から思えば大変もったいないことですが、時代も変われば、技術が発達し、結婚指輪や婚約指輪の素材として定番になるようなこともあるのですね。
主な産出国は南アフリカとロシアで、日本でも北海道と新潟で微量の埋蔵が確認されたこともあるらしいです。
◆Pd (パラジウム)
画像引用 「世界で一番美しい元素図鑑」
Pdは原子番号46の白金族元素で、1803年にイギリスの学者によって発見されました。
その前年に発見された小惑星パラス(pallas)にちなんで名付けられています。
水素を大量に吸収するという特徴的な性質がありますが、非常に高価なため、工業的にそのような用途で使用されることはないでしょう。
ジュエリーの場合だといわゆるプラチナや口述するホワイトゴールドを構成する元素としての出番が多くなります。
過去にはパラジウムを主体とした合金を用いたジュエリーブランドも存在しましたが、現在ではその価値がプラチナや金よりも高騰しているため、いつの間にか見なくなりました。
金と合金にすることで、脱色が起こり、その金色を薄くすることができるなどの作用もあります。
◆Ru(ルテニウム)
画像引用 「世界で一番美しい元素図鑑」
Ru(ルテニウム)は、原子番号44の金属元素です。PtやPdと共に白金族元素に属します。
非常に硬くて、その反面脆い金属で、また酸に強い特徴を持っています。
金やプラチナさえ溶かすことのできる王水すら、このルテニウムを溶かすことはできないという、ある意味で最強の金属ともいえるかもしれません。
単体ではジュエリーとして使用されないので、主に白金系の金属、特にPtと合金となり使用されます。
前述したように、硬さを持っているのでわずかながらでもRuをいれることでPt主体の合金の強度を上げることができます。
イエローゴールド
イエローゴールドは、一般的に「ゴールド」という際に最も多く使用されている金属です。
落ち着いた雰囲気で華やか過ぎず、おとなしすぎないそのトラディショナルな色味が、落ち着いた印象を持たせてくれます。
ファッションジュエリーの中でも最も多く用いられている素材といえるでしょう。
またある程度の柔軟性と硬度を兼ね揃えておりますので、プラチナ(Pt900)と比べても遜色ない強度を持った結婚指輪にぴったりの素材と言えます。
最近では、結婚指輪にゴールドカラーを選ぶ方も増えてきており、戦前のように男性もゴールドの指輪を選択肢にいれることもあります。
renriで使用されるK18ゴールドは、75%がAu(金)で残り25%を別の金属で構成されています。
一般的なジュエリーで使用されるゴールドの場合でほとんどはこの配合となります。
ちなみにK24は100%がAu(金)なので、いわゆる純金と呼ばれます。
前述したように、この配合のバランス如何でカラーや素材の耐久性などを変化することができるのがK18の面白さともいえます。
そしてrenriのイエローゴールドは下記の配合となっています。
Au:Ag:Cu =75%:15%:10%
※Agは銀、Cuは銅の元素です。
主体となる金以外の金属を割金と呼び、イエローゴールドの場合はその割金の比率がAg:Cu=6:4となります。
この他にもAg:Cu=5:5とするイエローゴールドもありますが、少し赤みが強いのでrenriでは扱っておりません。
このAu(金)、Ag(銀)、Cu(銅)は古来より仕様されてきた、比較的身近な金属元素ともいえるでしょう。
日本ではこの三つをそれぞれこのように呼称してきました。
Au(金)・・・こがね
Ag(銀)・・・しろがね
Cu(銅)・・・あかがね
またそれに加え、Fe(鉄)・・・くろがね、Pb(鉛)・・・あおがね、などもございます。
少し話が逸れましたが、それではそれぞれの金属元素についても詳しくみていきましょう。
◆Au(金)
画像引用 「世界で一番美しい元素図鑑」
Au(金)は原子番号79の金属元素です。
純金の場合は、魅惑的なオレンジがかった濃い金色を有しており、貴重な貴金属として世界中で重用されてきました。
その美しさのみならず、加工性にも優れ、権力者がこぞって装飾品として追い求めてきた歴史が、人類にとっていかに金が重要な資源だったかを物語っております。
産出する際も、鉄などと違い精錬する必要のない状態で自然界に存在していました。
砂金なども有名ですね。
その貴重さから硬貨など貨幣として扱われることも多く、金=富の象徴というイメージが出来上がったといえるでしょう。
その金を富や権力のみならず、現代ではジュエリーとして大切な人へと贈るプレゼント、または証としての結婚指輪、といったかたちで定着しております。
◆Ag(銀)
画像引用 「世界で一番美しい元素図鑑」
Ag(銀)は原子番号47の貴金属元素のひとつです。
銀も金と同じく、古来より重宝されてきました。人類にとってとても付き合いの長い金属元素のひとつです。
その美しく輝く白い光沢は、銀特有のものであり、金属元素の中でも最も可視光線の反射率が高いといわれています。
また熱伝導率も最も高く、周りの気温の影響を受けるのがとても速いです。
自然な状態で産出できる金と違い、精錬する必要があった為、発見された当時は金よりも価値が高かったとされています。
産出量は金などに比べ多かった為、ジュエリーだけではなく食器などの工芸品としても愛用されてきました。
金やプラチナといった貴金属の中では、大気中の硫黄などと反応して黒く変色してしまうことから、現代の結婚指輪の材料として扱われることは稀ですが、ファッションジュエリーやメンズアクセサリーの世界では最もポピュラーな定番素材といえます。
renriの姉妹ブランドであるnibiではこのAg(銀)を用いて、その素材としての魅力を存分に楽しめる装身具を作っております。
是非ご覧くださいませ。
◆Cu(銅)
画像引用 「世界で一番美しい元素図鑑」
Cu(銅)は原子番号は原子番号29の金属元素です。
その赤い色みは独特のもので、金属元素のなかでもこのように色を有しているのはAu(金)とCu(銅)のみです。
人類に利用されてきた歴史も永く、特にSn(錫)との合金である青銅(ブロンズ)は多岐にわたって利用され、鉄に取って代わられるまでは、人類の金属利用の最先端だったと言えます。
現代では、銅の合金はブロンズ像などで見かけることが良くありますが、その他にもZn(亜鉛)との合金である真鍮も日常に溢れている銅合金のひとつでしょう。
そして微量ではありますが、ゴールドジュエリーの割金として、銅はなくてはならない存在となっています。
後述する2種類のK18カラーゴールドもAu、Ag、Cuの三元合金であり、その配合によって特徴が違います。
特に銅を割金とすることは、ジュエリーにとっては強度を増すために不可欠なことなのです。
銅単体だと軟らかいままですが、少量の銅を金や銀に混ぜ合わせると、その強度を増すことができるのです。
金属って不思議ですよね。
ピンクゴールド
ピンクゴールドは、その華やかさと愛らしい印象で、特に女性人気の高いゴールドです。
まったくにピンク色ではなく、金色を有した赤みの強いカラーで、つやを出せば、しっかりパキッと輝く印象です。
マット加工でつや消しにすることで、肌に馴染んだ自然な印象になることもあります。
一般的には女性人気の高い素材ですが、必ずしも男性に似合わないというわけではございません。
「ピンク」の呼び名から、男性によっては敬遠されがちですが、たとえば「ブラウン」という認識であれば違和感もないはずです。
renriでも時には男性が率先して選ぶケースもあり、一般的な印象よりもお好みで選んでいただくことをおススメしております。
また、意外にも硬度が高く、プラチナなどよりも硬くなる素材です。
名前の印象からは想像できないですね。
ただ、手作りコースでご自身でご制作される際は、ちょっと硬くて苦労してしまうかもしれません。
でもそんなときは、スタッフがしっかりサポートするのでご安心下さいませ。
ではその配合について見ていきましょう。
K18ピンクゴールド
Au:Ag:Cu =75%:5%:20%
銅が銀に対して4倍も含有されております。この影響で銅の赤みが強く反映され、ピンクゴールド独特のカラーを演出しております。
また銅が入ることで、非常に硬度が増しています。
それでは例えば、このような配合ではどうでしょうか。
Au:Cu =75%:25%
この場合、銅の成分がより濃く影響された金属となります。
ただ難点があり、硬度を増し過ぎて、脆くなってしまうという側面もあります。
金属の棒を丸めて、叩いたりする際に脆すぎるとヒビや割れの原因となることがあります。
その為このような配合はめったにみられません。
Au:Ag:Cu =75%:2.5%:22.5%
このような配合ですとレッドゴールドと呼ばれ、まれにジュエリーなどでも存在します。
ただやはり赤みはしっかりするのですが、硬くて加工性が悪いなどの観点から、あまりメジャーだとは言えません。
Au:Ag:Cu =75%:5%:20%
この配合は、硬度と加工性、色味のバランスが最も良く、その為一般的にも良く普及されているのだといえるでしょう。
renriでもこちらのピンクゴールドを使用しております。
グリーンゴールド
グリーンゴールドは一般的にはほとんど流通していないので、初めて耳にする方も多いのではないでしょうか。
グリーンと聞くと、緑色のイメージをされるかもしれませんが、そこはあくまでゴールドなので、そのようなことはございません。
いわゆるゴールドカラーから赤みを薄くし、ライムイエローになったのがグリーンゴールドです。
艶仕上げにすることで、爽やかな印象に、マット仕上げにするとよりやわらかな印象に仕上がります。
「このわずかな違いがお客様に伝わらないかも」、ということと、在庫を増やし過ぎたくないという理由もあってか、一般的な量販店ではあまる取り扱いはございません。
ただrenriでは、オープン当初よりグリーンゴールドを取り扱ってきました。
それは、オーダーメイドを基本としているので、オーダーがあれば制作するというスタイルなのも関係していますが、一番の理由は個人的にすごく好きな素材だからです。
月の色のような淡く優しい輝きは、主張し過ぎず指に馴染んでくれます。
素材の特性としては、イエローゴールドやピンクゴールドに較べ、やや強度は劣りますが、renriでは基本的に鍛造製法を用いていることもあり、結婚指輪として充分な耐久性を持っているのでご安心ください。
では配合についてもみていきましょう。
K18グリーンゴールド
Au:Ag:Cu =75%:20%:5%
銀が銅に対して4倍、含有されております。さきほどご紹介したピンクゴールドとちょうそ真逆のバランスとなっております。
銅分を少なくすることで、赤みを減らし銀の白っぽさが、金色を淡く演出するようになっています。
ちなみに下記のような配合もございます。
Au:Ag =75%:25%
この配合は、グリーンゴールドの中でも最も赤みがないので、よりはっきりとライムカラーとなります。
日本ではこの配合を青金と呼び、伝統金属工芸の素材としても古くより度々用いられております。
ただし、指輪としては強度が高いとは言えないので、renriではこちらを用いることはございません。
ただ、非常に美しいゴールドカラーです。
イエローゴールド、ピンクゴールド、グリーンゴールドとそれぞれAu(金)、Ag(銀)、Cu(銅)のわずかな配合によってもこのように差が出るのが、カラーゴールドの面白さです。
細かく配合を変えれば、より選択肢は広がりますが、あまり種類が多すぎるとお客様を迷わしてしまうこともあるのでrenriでは代表的なカラーゴールドをご用意するようにしました。
ホワイトゴールド
ホワイトゴールドは、近年でプラチナの代用品として生まれた素材です。
相場的にプラチナのほうが、ゴールドよりも高かった時代にホワイトゴールドを用いたジュエリーを制作し、そこにロジウムメッキをかけてプラチナの代わりとしました。
ちなみにRh(ロジウム)も原子番号45の白金族元素のひとつです。
硬くて銀白色の美しい金属ですが、そのままでは加工に向かない為、メッキの材料として使用されます。
よくホワイトゴールドは変色する、ということ書いている方もいますが、それは間違いです。
正しくはロジウムメッキされたホワイトゴールドのメッキ層が剥がれ、下地の本来の色味が出てきたのです。
このホワイトゴールドの本来に色味は白とはいえず、いわゆるシャンパンゴールドを少しブラウン寄りにしたような独特な存在感の色味となっています。わずかに残る金色を柔らかくしたベージュカラーの印象の素材とも言え、温もりを感じさせる風合いが特徴です。
つや仕上げにすると、シャンパンカラーが映えるシックな雰囲気に仕上がり、艶消しにするとアンティークな雰囲気もある暖かな仕上がりとなります。
renriでは男性にも女性にも人気のある素材です。
では配合についてもみていきましょう。
K18ホワイトゴールド
Au:Ag:Pd =75%:15%:10%
これまで紹介してきたカラーゴールドとは違い、Cu(銅)の元素が含まれず、代わりにPd(パラジウム)が含まれる配合となっています。
この為、赤みはなくわずかに金色を残した素材となります。Pd(パラジウム)には金属の色味を抑える脱色効果があるので、金の色味を抑えることができるのです。
ちなみに以前はPd(パラジウム)の代わりにNi(ニッケル)を割金として使用したホワイトゴールドが主流でした。
ただNi(ニッケル)は金属アレルギーの原因となりやすい元素ですので、今日ではニッケル割のホワイトゴールドはほとんど見られなくなりました。
またホワイトゴールドではその他にも配合があり、例えば、
Au:Ag:Pd =75%:20%:5%
このような配合もございます。
この場合は、Pd(パラジウム)が少ないので、金の色がしっかりしており、より明るいシャンパンカラーとなっています。
この後に説明するグレイゴールドも、大きい括りではホワイトゴールドの範疇ですが、renriではわかりやすく分別するためにそのように呼称しております。
renriのホワイトゴールドは、その中でも最もバランスの良い配合となるものを使用して、男女ともに人気の素材となっています。
グレイゴールド
グレイゴールドは前述したように、大きいグループでいうとホワイトゴールドの一種です。
ただ、より黒く、重たい印象の素材となっています。金色がまったく感じられないくらい深く沈んだ鉄のような印象のゴールド素材といえるでしょう。
ブランドによってはブラックゴールドと呼んでいるくらい、プラチナなどにくらべても重厚なシルバーカラーの印象です。
つやの仕上げにすると、すっきりとクールな印象に、マット加工にすると渋みのある男性的な雰囲気になります。
この素材は特に男性人気が高く、よりカッコいいイメージの結婚指輪を求められる方に人気の素材です。
この素材も、一般的なブランドなどではほとんど扱っておりません。
それでは前述のグリーンゴールドのようにわずかな違いを見出すのが困難なこと、そしてもう一つは価格の問題もございます。
配合について詳しく後で説明しますが、この素材はパラジウムが多くなっているのが原因で価格が大変高くなります。
現在の相場ですと,Pt(プラチナ)、Au(金)、Pd(パラジウム)を比べると、圧倒的にパラジウムの価格が高くなってるからです。
過去にホワイトゴールドをプラチナの代用としていたのが信じられないくらい、パラジウムが高騰しております。
今ではプラチナの代用としてホワイトゴールドを使おうとするブランドは皆無でしょう。
ホワイトゴールドの中でもグレイゴールドは最もパラジウムの比率が高いので、renriの中でも最も高価な素材となります。
では配合についてもみていきましょう。
K18グレイゴールド
Au:Pd =75%:25%
このようにAg(銀)を全く含みません。Au(金)以外の割金がPd(パラジウム)のみの二元合金です。
このように4分の1がPd(パラジウム)となり、その脱色効果によって金色はまったく感じられない素材となっています。
またAg(銀)が入ってないこともあり、強度もホワイトゴールドより高くなっています。
renriのオープン当初は扱っていなかった素材ですが、よりバラエティーに富んだ素材選びをしていただきたいという想いから、ご用意するようになった素材です。
価格が高いのが少しネックですが、特に男性にはおススメの素材がグレイゴールドです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
renriで使用している金属素材は、一般的なお店やブランドよりも、多種多様にご用意しております。
それというもの、効率化を考えた量販店ではなく、オーダーメイドにこだわったからこそ実現できたものです。
renriにいらっしゃるご夫婦は、当たり前のことですが、一組として同じ方はいらっしゃいません。
それぞれのご夫婦にはそれぞれのご結婚指輪があるはずです。
凝ったデザインではなくて、シンプルなものを好まれるご夫婦もいらっしゃいますが、素材の違いでお二人のこだわりを持ってもらえれば、それぞれにあったご結婚指輪がみつかるはずです。
今回は各種金属素材について、その配合や歴史なども踏まえて詳しくご説明させていただきました。
そういった背景なども踏まえて、指輪の素材選びの参考にしていただければと思います。
次回は金属素材の選び方のひとつとして、金属アレルギーのお話もご紹介していきます。
書いた人
renri レンリ |結婚指輪・婚約指輪の手作り・オーダーメイド
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