『離れることのないふたりの指輪』
ギメルリングと呼ばれる、16~17世紀の中世ヨーロッパで生まれたデザインのご結婚指輪のご紹介です。
ギメルリングは、別名『双子リング』といいます。
ふたつのリングがパズルのようにぴったりと重なり合い組み合わさるタイプのデザインで、ラテン語のゲメッルス(gemellus 双子)が語源です。
絡まり合い、抱き合うようにひとつになることから『離れることのないふたり』という想いが込められています。
おふたりが強い絆で結ばれている様子を感じさせてくれます。
それぞれ、コンビカラーデザインにして重なり合う2本の指輪のコントラストをはっきりと。
奥様の指輪にはメレダイヤモンドを敷き詰めて、華やかな印象になっています。
リングの重なり合う内側には、おふたりがお互いに込めたい想いを半分ずつ分け合い、組み合わせたより特別なメッセージを刻印しています。
最後に『指輪の文化史』で学んだエピソードを少しご紹介させてください。
この指輪たちを、より特別な想いを込めて製作しなければ、と心に響いたことでした。
婚約期間中に、ひとつづつ身に着け、結婚の誓いの時に、ふたつの指輪はひとつになり花嫁に贈られたそうです。
そして、ドイツの詩人ヘンケルが、「ヘンブレム」の中で、双子にちなんだこんな詩を詠っているそうです。
「最高の結婚」
結婚した者は 双子のようにひとつに結びつき
愛と慈しみのなかで生きよ
一体化するために ふたりは生まれたのだ
結婚して新生活をはじめるためには
思慮分別を忘れるな
これから先、ふたりが結婚して過ごしていく中で、心に刻みたい想いがひとつの特別な指輪というかたちになったデザインであることが伺えて、結婚指輪がより特別なものに感じられました。
これからも結婚指輪をひとつひとつ丁寧にお仕立てさせていただきます!
お仕立てさせていただきありがとうございました。
末永くお幸せに。